特許翻訳のトライアルでよく使われる引っ掛けパターン⑭~調査力が十分にないとつい思い込みで訳してしまう単語~

この記事は3分で読めます

特許翻訳のトライアルで
よく使われる引っかけのパターンシリーズ
を再開してどんどん続けていきましょうということで、
今回の引っかけのパターンは
「調査力が十分にないとつい思い込みで訳してしまう単語」
という引っかけのパターンがありますので
今回はそれについて解説して記事を書いてみたいと思います。


まず↓の請求項を訳してみてください。
(請求項だけいきなり訳してくださいというのも
少し無茶なので余裕がある方だけ訳してみてください)

A method for browsing a document, comprising:

at an electronic device with one or more processors and memory:

receiving the document having a plurality of portions,
wherein at least some of the portions are associated with respective metadata;

outputting a voice reading of respective portions of the document,
including audibly distinguishing the respective portions based on the respective metadata;

receiving from a user a voice command requesting navigation
to a particular portion associated with particular metadata; and,

in response to receiving the voice command,
outputting a voice reading of the particular portion associated with the particular metadata.


特に注意が必要なのは↓の部分です。

receiving from a user a voice command requesting navigation
to a particular portion associated with particular metadata; and,


ちなみにヒントを出すと↓の太字のところが引っかけです。

receiving from a user a voice command requesting navigation
to a particular portion associated with particular metadata; and,



「receive a voice command」
という英語のフレーズは、
普通であればICTの分野においては
コンピュータなどが
「”音声コマンドを受信する”」
という日本語のフレーズをよく聞くというか
「音声コマンドを受信する」という訳を
特にICTに詳しい人ほどあまり考えずに
積極ミスして確定しがちです。
しかし、
同じICTの分野においても
上の請求項は「デジタルアシスタントシステム」
についての特許の請求項であるため、
「receive a voice command」は
「音声コマンドを受け付ける(受ける)」
と訳します。
ちなみに
引っ掛けと言っていた上の請求項の一部の訳は
↓の通りになります。
「音声コマンドを受け付けることに応答して、
特定のメタデータに関連付けられた特定の部分の読み上げた音声を出力するステップ」


ここで
この「receive a voice command」という
ICTにおいてよく見られるフレーズで
「”音声コマンドを受信する”」
と訳す場合が多いものがあっても
同じICT分野でもこと
「デジタルアシスタントシステム」
の分野においては「受け付ける(受ける)」と訳す
ということに気づくためには
どの程度「調査力」があるかというが
ものを言います。
これは出題者側も
「この翻訳者はどの程度調査力があるか」
というのを測るためにこうした
引っ掛けのある文章を選んでいると
思われます。


ここでポイントとなるのが
同じ「ICT分野」でも
「デジタルアシスタントシステム」では
「音声コマンドを受信する」ではなく
「音声コマンドを受け付ける(受ける)」
という訳になるということに
気づくかどうかなのですが、
そのためには
「どこまで調査するか」
という見切りが必要で、
そのためには経験が必要になってきます。
このようなトライアルで
一度でもフィードバックしてもらって
普段よく使っている「receive=受信する」
というのが「receive=受け付ける」と
なるということに気づくためには
自分でE’storageなどで対訳のある
特許を探してきて翻訳演習をたくさんやって
自分の翻訳したものと対訳を比べて
答え合わせをしてみて
どの程度調査が必要なのか
普段から意識して経験的に知っておく必要があります。
上の例でいうと「ICT分野」では
「音声コマンドを受信する」というのは
よく使われるけれども
同じ「ICT分野」でも今訳している
「デジタルアシスタントシステム」の特許でも
「音声コマンドを”受信する”」
と訳すのが自然なのかと調査する必要がある
ということを経験的に知っておかないと
なかなかトライアル本番では
そこまで頭が回らずに
つい思い込みで訳語を確定してしまいます。


こんな感じで最後にまとめますと、
特許翻訳のトライアルでは
「調査力が十分にないと
つい思い込みで訳してしまう単語」
という引っかけのパターンがあり、
対処法としては
・E’storageで対訳のある特許を探してきて翻訳演習をたくさんやる
・自分の訳と対訳とを答え合わせしてみてどの程度調査力が必要か知る
というのを普段の勉強において
「どの程度調査力が必要か」ということを
意識しながら取り組んで
どの程度調査が必要か見切りをつけられるくらい
経験を積んで知っておかなければならないと言うことでした。
今回の記事が少しでも特許翻訳のトライアル攻略に
役立てば幸いです。

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